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元システムエンジニアが見た、物流倉庫業務のデジタル化のリアル

2025.07.09

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こんにちは!

オージー物流・早島低温センターの営業担当:竹原です。
 
 
もう30年近く前ですが、私は自動車関係の部品メーカで社内SEを数年間していました。
 
私は物流業界へは転職組で20年経ちます。
 
そんな、私から見た物流倉庫のデジタル化の一つの現実について、お話をさせていただきます。
 
 
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■元システムエンジニアが見た、物流倉庫業務のデジタル化のリアル■

 
 
私がオージー物流に入社したのは2014年2月。
 
当時は、総床面積2,000坪(約6,600㎡)の冷凍・冷蔵倉庫を使い、大手量販店向けの冷凍食品を保管・仕分け・配送する仕事を行っていました。
 
 
このときから既に、WMS(倉庫管理システム)という仕組みが活用されており、以下のようなデジタル業務が行われていました。
 
・入荷作業:ハンディスキャナーでバーコードを読み取り、1日平均5,500箱の検品
 
・出荷作業:数種類のデジタルアソート(仕分け)システムによる出荷作業
 
・在庫管理:6,000アイテム・46,000箱をフリーロケーションで一元管理
 
・データ連携:全銀手順(モデム通信)による入出庫情報の送受信
 
 
物流といえば「人手中心」のイメージが強いかもしれませんが、すでにこの時点でITの力が欠かせない存在になっていたのです。
 
 
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■ 2018年、物流センターの限界とシステムの壁

 
 
時は変わり、2018年になると取扱量の増加により1つの倉庫では対応しきれなくなり、取引先は拠点を分散管理するようになってきました。
 
その結果、オージー物流での取り扱い量はピーク時から約3割減少し、売上にも影響が出ました。
 
このタイミングで、新しい業務を開拓する中、ある重大な課題が浮かび上がってきました。
 
それは、もともと大手荷主向けにカスタマイズしすぎたWMSが、複数の荷主に対応できない構造になっていたのです。
 
 
これは、物流業界ではよくある「特定企業依存型」のシステム開発が抱えるリスクでもあります。
 
 
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■ クラウドWMSへ刷新、持続可能な物流システムを構築

 
 
そこで私たちは、半年かけて新たなWMSの再構築に踏み切りました。
 
 
この新WMSでは、以下の2点を重視しました:
 
1. 複数荷主に対応できる設計
 
2. クラウド型へ移行し、拠点が増えても柔軟に対応可能であること
 
 
その結果、2025年現在では2つの食品物流センターを運営し、20社以上の荷主企業が入替りながらも安定的に取引させて頂いています。
 
 
物流業界では、「システムの柔軟性」こそが継続的な成長の鍵であることを実感しています。
 
 
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■ 小規模荷主のニーズと、システム不要なパターンの増加

 
 
一方で、最近では倉庫作業費が月間200万円未満となる荷主企業から、入出庫リストをPDFやFAXでの送付のみで対応を希望されるケースも増えています。
 
理由としては、物流倉庫の持つWMS利用料がコスト的に負担になることが考えられます。
 
 
つまり、すべての荷主企業が物流倉庫の持つWMSを使うわけではない現実もあるということです。
 
 
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■ それでも、物流倉庫がWMSを持つ意味とは?

 
 
それでも、物流倉庫が自社でWMSを持っていることには大きな価値があります。
 
 荷主側:正確なデータを渡すだけで、在庫管理にかかる手間が大幅に削減
 
 倉庫側:どの荷主でも、標準化された業務フローで効率よく作業が可能
 
 
つまり、入出庫の正確さと作業効率の両立ができるようになります。
 
 
これは、ヒューマンエラーの防止にもつながり、今後の物流業界では欠かせない視点です。
 
 
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■ 物流業界に求められるのは「システム×現場力」

 
 
物流のデジタル化とは、単に「ITを導入すること」ではなく。
 
変化に対応できる仕組みを構築し、それを現場で運用できる力を持つことが重要だと感じています。
 
物流業界は、これからますますITと人の融合が求められるフィールドになります。
 
「システムを使う現場」ではなく、「現場とともに進化するシステム」が求められています。
 
 
時代の変化に柔軟に対応できる設計思想を持ち、持続可能な仕組みを構築していくことが物流のデジタル化の本質だと、私は現場経験から強く感じています
 
 
 

最後に、オージー物流の早島低温物流センター/早島第2センターで安定的に継続運用しているWMSを紹介いたします。
 
•クラウド型WMS「ci.Himalayas/R2」/株式会社シーネット
 
 
 
 

オージー物流は

『岡山県瀬戸内市邑久』と『岡山県倉敷市(都窪郡早島)』のセンターを拠点とした

中国地区配送の物流中継地、また瀬戸大橋から近い立地を活かした四国地区配送の物流中継地として

埃(ほこり)や温度管理に敏感な商品の配送や、鮮度の高い食品を迅速に配達できるよう

高い配送品質を心がけています。

 

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オージー物流・早島低温センター

食品を主とした入出庫保管・ピッキング作業のできる3温度帯対応可能なDC/TCです。

オージー物流・邑久ロジスティクスセンター/豆田ロジスティクスセンター

非食品において幅広いニーズに対応できるメーカー物流のノウハウを持つ常温センターです。

☞ お預かりできる商品は食品に関わらず、工業系であっても預かり可能な製品もあります。

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